日記

日記です

砂漠が美しいのは

会社の先輩Aさんが離婚したらしい。

この間、前にAさんと仕事をしていた中年女性上司とお昼が一緒になった時、その上司はてっきり私の耳にすでに入っていると思って「Aさん別れたんだってね」と言ってたけど、別れたって、Aさんは結婚しているからつまり離婚したってことだよね。

 

それでふとその数日前にAさんとタメの上司に「最近Aさんのことなんか聞いてる?」って聞かれたのを思い出した。

 

Aさんとは今は同じ店舗ではないので会う機会も減って、だから、最近会っても旦那さんの話題ぜんぜんしないなとは思ってたけど、とくに気にしてなかった。

 

身近なってほどの関係ではないけど、生まれて初めて知ってる人が離婚したので少しショックを受けた。

 

一体いつどこで女上司はその話を聞いたのか知らないけど、離婚に至る簡単な経緯もきいているようで、子供がいないことと離婚に多少は関係があるような言い方にも聞こえた。

 

そういえば、何年か前にAさんは入院してたっけ。

それを思い出して、なんとなく自分の中でうすぼんやり立ててた仮説の輪郭がはっきりしてきたりした。

 

とはいってもAさんと私は友達度より他人度の方が高いので、そこまで私も気をもむほど心配はしていない。

きっと今度会う時も、この前の飲み会同様いつもと変わらず明るく、そして離婚の話だって、なんとなくそのタイミングになれば面白おかしく話すだろうと思ってるし、わたしからの励ましだとかは一切不要だと思う。(むしろ自分の心配してろってとこだわ)

Aさんのことだから、すぐにいい人は見つかるだろうし、もしかしたら既にいるのではとも考えられる。

だけどやっぱ離婚とか、それからもしもたとえば自分の身体的な問題が離婚と関係してるとかそんなことがあったら、自分を責める形で落ち込んだりもするのかなと思うと、Aさんは綺麗で頭もよくて仕事もできて面白くて欠点なんか1ミリもないって、心の中で言いたいと思う。(もちろん私に言われたところでそうそう良い影響が与えられるとは思わないので、心の中で、にとどめる)

 

星の王子さまの中で「砂漠が美しいのはどこかに井戸をかくしているから」という言葉があって、それはきっと、砂漠の中の井戸なので、オアシス的な希望とか期待とか神秘的な魅力とか、そういう意味合いで言ってるんだろうけど、実は私はAさんのことを考えると、しばしばこの言葉が浮かんでた。

Aさんがニコニコしてる後ろに、他人には知りえない悲しみみたいなものとか、傷みたいなものがあって、それを隠しているからAさんは綺麗なんだと思ってた。

まあ、だいたい誰でも年をとれば、だいたい誰でもそういうものは抱えてるものなのかもしれないけど。

 

世の中、ブスブサイクより美男美女の方が離婚しやすいとか、モテる人ほど離婚するとかいうので、その定説通りといったとこなのかな。

 

ともかく、Aさんの離婚は思いのほか私にとって印象深い出来事で、そんな経験をするとは、私も長く生きたなと思った。