日記

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フランシス・ハ

フランシス・ハ は公開時はなんとなく白黒映画だし、なんだか暗そうなイメージがあって興味をそそられなかったんだけど、能町みね子さんがTwitterでこの映画を見たとツイートしてたので少しきになってたんだよね。
そしてこの間TSUTAYAにいったら、新作コーナーにこのdvdが置いてあって、あまりに表紙がかわいいので見たくなり借りました。

それに、27歳のモダンダンサーを目指す主人公が、彼氏とも別れ、親友とルームシェアも解消、友達の家を転々とするうちに結婚して落ちついていく周囲と自分との差を目の当たりにする…というあらすじも気にならないわきゃあない。


それでも、今までに見たような、アラサー女が結婚できないことを悲観するとか、逆にスポ根みたいに荒々しく夢追いしてついに掴むとか、恋愛をフォーカスしてイイ人を見つけてハッピーエンドとかいう終わりかたじゃないところが良かった。

全体的に淡々としてるというか、変に感傷的にもならず、そこがまた感情移入しやすい。
なんというか、上手くいってない時とか、それが続いてる時って、ただただ受けとめてその出来事が自分を通過していくのを見届ける。そういうドライな感じってあるなぁ、と。

あと印象的だったのが、能町さんもTwitterで触れてたけど、「非モテ」という訳!
私は字幕に非モテという言葉が出てきて、そんなに市民権を得た言葉だったのか、とおもったんだけど、能町さんのツイートによると、どうやら「undateable」(デートできない)を非モテと訳しているらしい。

この他にも劇中何度かundateableという言葉が使われて、非モテのほかに、恋が遠のくとかとも訳してる場面があったな。

にしても、海外でも、少し特殊な分野に浸かってる人が、ごく自然にスムーズに結婚からはぐれる図ってのがあるんだなあ。


私もそこまでたくさんの映画を見てきたわけじゃないけど、でもこのアラサーになってから、結婚なんて遠い話でそれどころではなく、今は自分の夢と仕事の方向性をはっきりさせたい、っていう主旨の映画って今まであったかなあ、って思った。特にこの年齢がポイント。

私が高校生の頃はゴーストワールドとかリアリティバイツとか、10代後半~20代前半の子が、大学行くかどうしようとか、地元を出るかでないかとか、いまだに仲間とつるんでだらだら過ごしていいのかな、とか、そういう葛藤がありつつ、将来どうするか決断する、みたいな映画が若い子向けにあって、もう少し年齢が上がると、結婚と仕事の両立とか、仕事人間だった私、気づくと恋愛してないっ!焦る!とか、周囲が結婚していくなか仕事も恋もダメ→意外な出会いから自分に合った仕事も見つけて恋も成就とか、恋と仕事が上手くいく、同時にそれが自己実現、幸せorダメな過去(恋愛依存の弱い私)を捨ててリスタートとか、そういうのが20代後半~30代の主人公の映画の流れだったと思うんだけど。

フランシス・ハの主人公フランシスは27歳で結婚を真剣に考えてはなくて、ダンスの道でやっていく?いかない?とかいう迷いの段階はもう通過していてその先にいる中での、ある程度周りとの差は受け入れた上での悩みとかがあって、新しい主人公だなとか思ったり。

同時に、もしかして、ゴーストワールドの旧自分探し世代がそのままスライドして27歳を迎えたのかな、とも思ったり。

または、私が昔からそういう映画を好んで見ているとかね。

いずれにしても、地に足のついた、だけど前向きな終わり方で、うそっぽさの無い映画で良かったです。