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日記

日記です

ビルカニンガム

ビル・カニンガム&ニューヨークを観た。
スナップ専門の写真家、特にストリートスナップを好んで撮る(当時)80歳の写真家のドキュメンタリーで、名前はなんとなく知ってたけどそれだけだった。

それが先月、秋元梢のインスタでこの人に撮られてる場面が載っていて、彼の言葉「ファッションは鎧なんだ。日々を生き抜くための。それを手放せば文明を捨てたも同然。僕はそう思う」が添えられていた。

それで昨日レンタルして観た。
とてもよかった。上の言葉も映画内で言っていた。
「誰しもセンスはあるけど勇気がないんだ」とか「自由にやるために報酬は貰わない」とかいい言葉が多かったし、質素な生活で長年親交のある写真家とか、みんな年を取っていて、だけど男も女も服装からおばあさん然とはしていなくて、派手で個性的というか、的じゃない、もう個性そのもの。
イタリアンヴォーグのライター(彼女もおばあちゃん)の衣装みたいな装飾を、ビル・カニンガムは「彼女のファッションは詩なんだ」と評したり、悪意のある写真は撮らないと定評もあったり、みんな年を取っていてもなんだか話す言葉は粋だった。

今朝ビルカニンガムについてググったら、先月亡くなっていた。87歳。
他にも、映画で観た目をひく人物をググると高齢のほとんどの人は亡くなっていて悲しかった。

ランチのときもビルカニンガムについての記事とかをネットで見ていて、いろんなまとめとか、あとはやっぱり訃報の記事が多かった。

そんな似たようないろんな記事の中で、どこかのライターが映画の内容を中心にビルカニンガムを簡単に紹介したようなコラム(時折 私も見習いたいものです とか個人的な感想が介入するやつ 映画の中でビルカニンガムは僕の感想は重要じゃない大事なのは写真という事実みたいなこと言ってた)を書いていて、なんだか腹が立ったんだな。

半生をつらつらと書いたあと、彼のプライベートを知る人がほとんどおらず、立ち入って質問がされるのはこの映画がはじめてなのではないか?というフリを挟んで、ビルが「今までに恋愛は?」というような質問をされた場面を紹介した部分。
確かに、結婚とかしてないのかな?とか離婚したのかな?とか気になる部分だった。

そこで、このライターは、
そうなのです、彼はゲイなのです。
ってはっきり書いて、そうした孤独があったからこそ仕事に打ち込んだのかもしれませんね。と続けた。

腹が立った。

映画の中で、少なくとも字幕を読む限りでは、はっきりとゲイだとは言ってない。
恋愛をしなかったって語るんだけど、それでなんで孤独→仕事に打ち込むと直通なんだ。

だとしても、孤独だからって必ずしも仕事に打ち込んでかつ成果をあげられるわけじゃない。

本人の資質によるところだと思う。
なんか、ビル・カニンガムよかったから、こんな人生波乱万丈(そういうの好きだけど)みたいにまとめられると、急にビル・カニンガムもその他大勢に吸収合併されたように感じで嫌だった。

映画の最後、誠実に仕事をしたい、けど、ニューヨークで誠実にするのは難しいと言っていた。