日記

日記です

授賞式行ってきました

以前応募した漫画賞の授賞式に行ってきました。

受賞と言っても私は上から5番目くらいの賞なので、ちょっとだけ賞金が出るだけで、何かに載るわけでもプロとして活動するわけでもないんですが、生まれて初めての授賞式は楽しかったです。

これまでも、次の賞に出すためのネームの打ち合わせなどで2回ほど訪れていたK社だけど、ビルの営業時間内に利用したのは初めてで、改めて大企業のすごさを目の当たりにしました。

 

エントランスにはキレイな受付嬢がいて、機械的で丁寧に対応してくれたし、待合スペースにはK社の歴史がわかるちょっとした展示があったり、社内の書店が開いていたり、吹き抜けのエントランスの木々がけっこう奥行きのあるものだとわかったり。

子供の頃「ショムニ」を観ていて、ショムニ課なら仕事も楽そうだし楽しそうだしいいなあ、くらいに思ってたけど、考えてみれば、受付嬢がいるような大企業なのでショムニにだって入れないよね。

 

授賞式より1時間早く行って簡単な打ち合わせを済ませて(隣のテーブルにマスクを取った漫画家さんがいて編集さんに教えてもらうまで分からなかった)、授賞式の場所に移動するときに、森のような観葉植物スペースに、ちゃんと道や階段、踊り場のようなスペースがあり、そこで打ち合わせもできることを知りました。

 

授賞式の場所は編集部のある高層ビルとは別で、いつも通るときに、レトロで厳かな建物があるなあと思っていた別館(むしろ古さで言えば本館)が会場で、そこもまた、大学の旧校舎みたいな室内で、床がワックスで照り返した寄木張で小学校の体育館みたいな廊下があったり、ほぼ使われていない階段は石造りで古い銀行のような印象。

一応仕事をする事務所もあったけど、そこは学校みたいに上半分が格子の窓で中が見える形で、まさに歴史ある建物という感じ。

授賞式の会場も、新館のビルからだと、一度3階で本館に行き、エレベーターで4階に回ってまた下りる、みたいにしないと行けないような不便さがあり、そこがまた、校舎を思わせました。

(確か私が通っていた女子高も、4階の一部は特定の廊下側からしか行けない作りだった)

 

そして、まさに学校の体育館のような広いスペースとステージ、そしてそこにはカーテン、という会場に、広さに対してあまりに小規模な椅子が並べられ、簡素な授賞式が執り行われた。

そもそも、参加するのは編集部の担当編集さんや編集部のお偉いさん、漫画賞の名前がついている漫画家の先生と、少人数なのでそんな盛大なもんじゃない。

でも、個人的にはこの質素さが良かった。

だからこそ応募したんだよ、と思いました。

 

その後、カフェテリア(社員食堂)に移動して簡単な立食パーティーだったのですが、私がイメージしてたような、淡いグレーのテーブルとイスとサンドイッチが少々、みたいなものじゃなく、わりとしっかりしていてびっくりした。

一瞬、なんだ社食かと思ったけど、お洒落風にしたファミレスくらいには配慮されていた。

その奥には、ちゃんと白いテーブルクロスが敷かれて、お花も飾られたテーブルがあり、ビール、ワイン、ソフトドリンク、食事も種類が豊富でステーキ、唐揚げ、オードブル、ソーセージ盛り合わせ、サンドイッチ、そして焼きそば、焼きそば?

以前勤めていた金融機関の年度末総会よりも食事が恐ろしく充実していた。

 

あとで聞いたところ、昼はサラダバーが利用できて、それ以外の時間は夜8時まで3種類ほどの定食が食べられるのだとか。

 

正直立食パーティーって立ち振る舞いに困るんだけど、他の受賞者も「立食か~」という空気があったので安心した。

そして何より、顔出ししてない漫画家さんの素顔もみれたのはスゴイことではないか。

 

ところで、今回地味に感動した点がいくつかある。

まずは、授賞式の際に初めて応募者の顔が分かるんだけど、ものすごい以外な人が1名いて、その人が前に出たとき後の方で「女性なんだ…」と声が漏れていた。

その思わず出てしまった一言が、「女なんだ」でもなく「女の子なんだ」でもなく「女性なんだ」だったことに感動してしまった。

なにせ今勤めている“現場の人”と呼ばれる作業着の男性が多くを占める職場では、女性社員のことを何の疑問も持たず「女の子たち」と呼んでいるから。

悪いけど教養や時代感覚リテラシーの差を感じた。

 

それと担当編集者以外の編集さんも、私と話す時は「このシーンのここがいいですよね」とか「こういう書き方をするのが面白いですよね」とか、雑談の中でもごく自然に作風についての言及が出るところ。

最近気づいたけど、例えば友人同士で面白かった漫画や映画の話をするときに、編集さんのように「あのシーンのあのセリフの場面でこうなるのがよかったよね」という言い方をする人と、例え面白いと思っていても「うん、面白かった」以上の事を言わない人がいて、当たり前だけど編集者はこっち(前者)の言い回しを用いる人なんだ、と感動した。

というか、出版社ではこれが当たり前なのかもしれないけど、編集さんは話してても持論を持っていたり、最近のネット記事などにも敏感で、私がたまたまTwitterで目にした親がネトウヨになった記事とか、カルチャー顔炎上とか、当たり前に知っていたりする。

それが当たり前なんだろうけど、やっぱり「世間一般」とはちょっと違う場所にいるんだなと思う。(それがいいとか悪いとかでもなく)

 

それと賞の名前の漫画家さんが人数分焼きそばを取り分けていて、なんていい人なんだと思った。

 

せっかくなので私は漫画等でお金を稼ぎたいので、会社員と両立しながらまるでルーチンのようにネームを作っていこうと思いました。