日記

日記です

オフィスでラブなのか???

夏に買っていた「なぜオフィスでラブなのか」を読み終えるところだった。

今の会社は退職の最終出勤日に「退職のご挨拶」メールを社内アプリに送る風習があり私もそれにならって朝にはそれをメールしていたのだが、10月に別の支店に異動になった男性社員からそのことで電話があったのだった。

特段仲がいいわけでもなく、というか私は社内の男性社員(事務である私とは仕事の内

容も違うので)とほとんど話すこともないので接点というほどのものもなかった。

退職するんですね、お疲れ様でした、というよくある挨拶をはさみ、転職をするとか今度の会社はどのあたりだとかそんな会話を一通り終えると、突然「設計室の男性を紹介しようと思ってたんですけど」と言われ、突然すぎて返す言葉もなく「あー、そうなんですか?」とか言っていたら電話は終わった。

設計室という部署は3人だけで構成されており、男性は2人、そのうち1人はカッコいい男性がいたが、おそらくその男性は私のことを知らないし私も話したことも接点も一切ない。

しかし、きっと先ほど電話をくれた男性の目的はそういうことであろうし、そんなことめったにないので、名簿で彼の会社携帯を調べSMSを送ってみた。

これで2対2で合コンみたいになったとして、そんなこともう何年振りだし、そもそもアプリを利用しないで男性と食事に行くことなんて、悲しいかな年齢的にももうないだろう。

あー、ていうか、私死ぬまでにもう1回くらい「恋する男性とデート」してみたかったなあ、とか遠い目をしてしまう。

 

ともかく、こんなことは今まで1回もなかった。

中高大を卒業するタイミングで「連絡先交換しましょう!」とかもなかったし、今まで会社を辞めるとか異動するとかのタイミングで「今度食事でも!」とか、んなこと1回もなかった。

 

それに、人を食事とかに誘うのって結構勇気いるよね、どうりでなんか電話の話もかみ合わなかったわけだ、というわけで「今度みんなでご飯でも行きますか?友達誘いますよ!」とかなり好意的にメッセージを送ってみた。

 

すると「食事行きましょう」と改めて言われ、話が進んで行くにつれ、なぜか設計室の男性は出てこない。

日にちが決まりかけたところで、友人の予定もあるし友人を連れて行くべきかどうか問うと、もう一人が予定つかなかったので2人でもいいですか?と返って来た。

というか、なんとなく察しはついていたけど、もともとそういうつもりだったのだろう。

にしても、設計室の男性は最初から来ない、というか関係なかったわけだけど、こんなすぐバレる嘘をついて、自身の誠実性に対する評価が下がってマイナススタートだと思わないのだろうか?と非常に疑問だった。

 

しかし、うっすら気づいていたことなのでそこは特に不満を持たず食事をすることにした。

 

ちなみに、私は去年マッチングアプリをやった経験から、あまり男性からの誘いに好意があるとは期待しなくなった。

というのも、経験上学んだのは以下の通り。

1、男性は比較的誰でもいい

2、私を誘うのは私生活で何かがあってとりあえず手近なものをチョイスした結果

3、好意が無くてもイケそうなら好きになれるらしい

 

特に2に関しては、私も去年アプリ以外の男性とデートしなければならないと疑心暗鬼になったとき、前の会社の取引先の男性に連絡をとったことがあるので、好きかどうかなんて関係なく、こっちの都合とかタイミングで人を食事に誘うことはよくあるのかもしれない。

なので、例の男性も例えばアプリがうまくいってないとか、彼女と別れたとか、そういう理由でトシが近そうで未婚の女性に声をかけたのではないだろうか。

だって、全然仲が良かったわけでもないし、仕事上の事務的な会話以外したこともないし。

 

しかし、一応支店が同じだったときは、いたって普通の社員で、備品が届いたときなんかに率先して手伝ってくれる数少ない良い社員だった。

会社には「こないだスナックのネーチャンに会ったらさあ」とか「飲み会でセクハラしちゃってたらごめんねー」とかいうノリを崇拝している前時代的な男性がいたり、声が全然聞こえないガチコミュ障の男性がいたり、平気でゲップをカマしてしまうまた別のコミュ障男性がいたりするので、彼のようなごく普通の社員はかなり珍しくむしろいい方であろう。

そんなわけで特段嫌なイメージもなかったので、ご飯くらい行ってみようという気になった。

 

ごく普通の男性と、オフィスラブ文化が栄えている日本でいけはごく普通のキッカケで行く食事ではないだろうか。

そう、去年の私ならマッチングアプリで出会うなんて嫌だ、という気持ちもあったので、こんな展開、こんな「自然な出会い」見逃すわけにはいかなかったのではないだろうか?

ちなみに、最近はめちゃくちゃ可愛い29歳の子が普通にマッチングアプリを活用してガンガン彼氏を作っているのを見て、こんな可愛い子が使ってるならマッチングアプリって全然ヤバくないじゃん、むしろ普通なのでは?と考えが軟化したタイミングでもあった。

 

が、マッチングアプリにおいて、可愛くも若くもない女と、かっこよくも金もない男では圧倒的に不利で出会えないのも事実ではないだろうか。

それを踏まえると、マッチングアプリが一定範囲広まった今、アプリ弱者はこうしてリアル市場に還元されているのかもしれない。

 

で、新宿で食事をすることになったのだが、なんとまあきちんと店は予約され和食居酒屋の個室風に区切られた席でコース料理が運ばれてきたのだった。

湯葉、小鉢、お刺身、ステーキ、鯛めし、デザート…

ラインでやりとりしている時に、いくつかピックアップしてもらった食べログを見ながら、価格帯がそこそこいい値段で「えー、たっか、ガチじゃん?」とちょっと萎えたのだが(気軽な飯じゃないなんて気負うし)相手のチョイスを否定するわけにもいかない。

というか、ガチじゃん?となってしまう時点で、これまた去年と同じくあまり付き合うつもりのない男性と食事をしてしまうループを今年もやってしまったのだ。

 

あまり話したこともなかったので、今回の食事で初めて年齢(2歳上)と私服を知った。

私服の感想を一応添えるなら「んもー木嶋佳苗にふられちゃいますよ!」っていうコーデだった。(木嶋佳苗は交際相手に黒を着ていればお洒落というその神経が嫌、という手紙を書いている)

ちなみに、この男性は黒をお洒落着としてチョイスしているわけではなく、多分無難な仕事着として、アウター黒、リュック黒、ズボン黒、となってしまった感じ。

中はくすんだモスグリーンのセーターを着ており、足元は普通にスニーカーだった。

というのも、その日は仕事帰りだそうで、外で作業をする仕事なので普段は作業着とスニーカーなのだ。

ついでに外見については、私より少し背が高いが多分高身長というほどでもなく、黒の四角いメガネをかけ、年相応にぽっちゃりしている。

年齢的には40代への過渡期。

少年期、青年期、そして中年期へ向けて第三次形態に入ろうとしているわけだ。

普通に普通の30代半ばの男性が、特に体を鍛えているわけでもなく、食生活に気を配るわけでもなく、仕事終わりに松屋にでも行って飯を食らい、間食で菓子パンとか(知らんけど)食べてたら、まあ、そうなるだろ、という体形である。

 

しかしもともと外見も知っているし、この会社の人の私服がお洒落などとは思ってないので、特に幻滅するとかもない。

 

多分、めちゃ標準的な普通の男性と、普通に普通の会話をしながら、会社繋がりという普通に普通なきっかけで食事をしている。

 

去年、アプリをやった時は、「アプリで出会った」ということがネックで目の前の男性を好きになれない気がしていた。普通の男性でいいのに、普通に出会えれば…と。

 

で、今回まさにそうした「普通のキッカケ」で「普通の男性」と食事をしているのだ。

男性の方は、一応私を落とす(?)つもりで食事に誘っているので、私に対して好きなタイプの男性などを聞いてくるのだった。

それもその質問をする際には、すごく溜めがあって、というか聞くのがはばかるとでも言いたげに緊張しながら質問してきた。ものすごい間があって、緊張感が伝わってきた。

が、やっぱり私は特に相手の男性に恋愛的な関心は持っていなかったので「うーん、ホモソーシャルどっぷりな男性じゃない人?ですかね?」とかサバサバした感じで答えてしまう。

当然、ホモソーシャルという言葉を知らないわけだが、個人的にはこのワードがいいリトマス試験紙かなと思っている。(そしてこれがリトマス紙である以上私はきっと誰ともつき合えない)

 

コースなので食べ終えたら店を出る。

そんでもって、男性の方が全額払うというデートはアプリできっちり割り勘してきた私には初。

申し訳ないのと、1軒目で帰るといかにも脈なしなので(いや、ないんだけど)2軒目どっか行きますか?今度は私が出しますと提案する。

適当なバー、ではなく、以前出版社に勤める男性に連れられて入った村上春樹の本に出てくるジャズバーに入ることにした。

記憶では雑多なカフェっぽい感じで堅苦しくなかったのでちょうどいいと思ったのだ。

「ここ、村上春樹の本に出てくるらしいですよ」とか言ってみるとノルウェイの森だけ読んだことがあるそうだ。意外。でも好きにならない。

 

そこでもしばらく話をするわけだけど、彼は先ほどの店で私の好きなタイプを聞いてしまったので、もう質問は打ち止めではないだろうか?と思ったが、私が最長つき合った年数を聞かれ、1年半でふられる側だと答え(まったく、恋愛は素晴らしいとか言ってるやつ誰だよ、浮気されて捨てられてるよ)、同じ質問を聞きかえすと、かなり長いものから、3年、半年(←アプリっぽくない?)など、やはり変にDVとかモラハラとかではなく普通に普通のいい人なのではないか?という感じだった。

きっと平均的な交際人数で、平均的な年数付き合って、30半ばという普通なら結婚しているタイミングで相手を切らしたから声をかけてきたのだろうか。

 

2杯飲んでいい時間になったので帰ることにした。ここでも全額出してくれた。

 

そして駅までの道すがら、次にまたどこかに行こうという話になって、「行きません」とは言えないので応じる流れになった。

でも、特に何も思わなかったし「普通のいい人」という印象意外なかったので、あえてお礼ラインはしなかった。

しかしラインが来てしまったので、また行きましょうなどと言って年末を迎えている。

 

私達は嘘つきである。

私達というのは主語がデカくなる。

いやでも、私達は嘘つきだと言いたい。

よく言う「普通の人でいいのに」は大嘘である。実際に見た目も中身も普通の男性とデートをしても、全く何も思わない。付き合ってみたいとも、1回セックスぐらいはしてみるか、とも思わない。

そこでふと思うのだった。これがもし、有名大学卒だったらどうだろう?ソフバン本社とか出版社とかだったらどうだろう?私はきっと好きになったんではないか?

だってそんなエリートから選ばれる自分が好きだもん。

それに少なくとも、私がここ最近知り合った「可愛い女の子達」は高学歴彼氏/夫を連れている。

羨ましくないわけがないじゃないか。私も可愛い女の子達と同じものが持ちたい。

正直そう思っている。

前途多難。

若くも美人でもなく、恋愛テクに長けた肉食系女子でもない。

そういうわけで、来年も一人強く生きような、と思うのでした。